
FELT VR 4.0 ADVANCED 納車させて頂きました。
カーボンのロードバイクには、大まかに分けてレース用とサイクリング用の2種類あります。
日本ではほとんどの方がサイクリングを楽しむためにロードバイクに乗られますので、サイクリング用の方が適しています。
サイクリング用の車種を専門用語で「エンデュランスモデル」と呼ばれています。
レース用のモデルの方が派手でかっこいいので売れる傾向にありますが、その流れも変わってきました。
ディスクロード3台目のオーナーさん、最初はオールラウンドなモデル、次はエアロロード。
このエアロロードが硬くて疲れる、、足が攣るとのことで、乗りやすくて疲れないものをということで、今回購入して頂いたのがFELT VRです。

見た目はオーソドックスな形状ですが、中身はサイクリングを快適に楽しむために本当によく考えられたバイクです。
その作りを紹介していきます。
硬すぎないハンドル周りの剛性

ディスクロードの最大のメリットはブレーキの強さです。
その反面、強化したフロントフォークが硬く、路面からの段差の突き上げ、たち漕ぎでハンドルを振りにくいなどデメリットもあります。

FELT VRはそのデメリットを解消するために、ヘッドベアリングの径を上下で変えています。
下のベアリングは他モデルでも使われる1.5インチ。
大きくすることで剛性を上げて下りの安定感を向上させています。

上のベアリングは1-1/8インチでロードバイクに使われるベアリングでは最小サイズを採用。
径が細いので、特にたち漕ぎでのハンドルの振りの軽さが格段に良くなっています。
細くなった分の剛性はカーボンの素材のグレードを高いものにして補っていると思われます。
FELTはリムブレーキの時代にもフレームサイズごとにヘッドベアリングの形状を変えて、身長が小さい人でも硬くないように、非常にコストのかかる製法を採用していました。
現代のロードバイクはケーブルがすべてフレーム内蔵になっているので、ヘッドチューブを太くしてそこにケーブルを通して見た目はスッキリ、かっこよくなっていますが、上下とも1.5インチのベアリングを使うメーカーが多く、たち漕ぎがあまりにも硬いバイクが多くなっています。
FELTは内装になっても、硬くなりすぎないギミックがヘッド周りにあります。
低すぎないハンドル位置

レースをする方であれば強靭な上半身で体を支え、全力で走った時にちょうどいいポジションで走るためハンドル位置は低くなりますが、サイクリングを楽しまれる方の場合はそうではありません。体を少し前傾にして漕ぎやすくて、乗っている方にとって無理がない姿勢がベストです。FELTにはレース向けのFRというモデルがあり、そのモデルと比べると約3㎝ハンドルポジションが最初から高くなるフレーム設計になっています。

こちらのオーナーさんのポジションではステムの下にスペーサーがない状態で、無理がないハンドルポジションをだせています。
前回乗られていたエアロロードはスペーサー3枚(30㎜)入っていましたので、その分がなくなってすっきりしています。
スペーサーが入っているデメリット
ハンドルを高くするスペーサーが入った分だけフレーム性能は落ちます。
フロントフォークを支えているのは3点あり
①一番下が下のヘッドベアリング
②中間が上のベアリング
③一番上がステム
この②と③の間にはスペーサーが入りますが、距離が遠くなった分だけフロントフォークがねじれて、フレームの性能が落ちます。
具体的には、たち漕ぎのシャープさがなくなる、自転車の直進安定性が落ちる、カーブの性能が落ちると感じます。
そういった性能低下をなくすためにVRでは最初からフレームの形状をサイクリングように作られています。

ふらつきにくい安定性
ロードバイクに乗って意外と疲れるのは直進安定性の差です。レースモデルは機敏さを上げていて直進性能は落ちます。サイクリング用のモデルはハンドルに手を添えるだけで真っすぐ走るように設計されています。
とくにこのVRは直進性能を上げるダウンチューブが太いのが特徴です。

画像ではわかりにくいですが現物は四角いボックス形状でかなり太くてがっちりしています。
がっちりしているので硬いのかなと思いきや、手でつかむとカーボンがへこむくらいに薄く出来ています。
乗り味が硬くならないように薄くして、剛性を確保するために太くして絶妙なチューニングがされていることが分かります。
空力も考えられている
サイクリング用のモデルでも可能な限り空力が高い方が、向かい風でラクを出来ます。
自分のスピード域だと空力なんて関係ないって方もたくさんいらっしゃいます。笑
でも橋を渡るときなどの爆風横風の時は、めちゃくちゃ怖いですし、そんなとき風にあおられない空力は安全にも繋がります。


乗り心地が良くて疲れない
純正装着のタイヤサイズは32C。
レースモデルのフレームでも最近は30Cが標準なので、ディスクロードは路面からの突き上げが大きくて疲れます。

32Cでもフレームとのクリアランスはかなりあり、最大38Cまで入ります。
このフレームのすごい所は太めのタイヤなので、もっさりした乗り味になるのかなと思いきや、全くもっさりしていません。
逆にもっと太い方が気楽に乗れて疲れにくくなる予感がします。
体重が80キロを超える方や重い荷物をつけて旅ライドに出かける方には、相当アドバンテージになるキャパが最初からあります。

ギミック

オーソドックスさを貫くFELTにしては珍しいパーツ。
後輪からの突き上げを緩和するために、フレームとシートポストの間に樹脂のエストラマーが入っています。
体重が重い方に多いシートポストとフレームの干渉で起こるパキパキ音の抑制にも効果があると思います。
丸形ピラーはトラブルが出ませんし、さらにエストラマーでトラブルを予防する、FELTらしい守りのギミックです。

ポジションの自由度
105Di2完成車は、ハンドルステム別体型を採用しています。
ヘッド周りが硬いバイクだと一体型カーボンハンドルを使わないと、乗り味が悪いものも最近多くなっていますが、VRは硬くないので一体型を使わなくても十分乗り味が出ています。

完成車で購入後にステムやハンドルのサイズを変えた場合も、比較的安く交換できます。
レースモデルに負けない軽さ
フレーム重量900gと非常に軽量で、レースモデルと変わりません。
このポイントが他社のエンデュランスモデルと比較しても性能的に抜きんでています。
他社は1,000gを超えてくるものが多く、余計なサスペンションシステムもないので、長い年数乗っても修理できるので安心です。

塗装での軽量化にも余念がなく、フレームの前側をペイント、後ろ側をマットブラックのカーボン地のままで軽量化を図っています。

モデルラインナップ
シマノ105Di2完成車 ※画像はアルミホイールですが、今回紹介しましたレイノルズ カーボンホイール標準装備になります。


シマノ アルテグラDi2完成車 ※一体型カーボンハンドル標準装備

シマノ105ワイヤー変速完成車


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